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2019.07.25

プレスリリース

Gunosyの研究論文が推薦システムに関する国際会議「RecSys 2019」にて採択

株式会社Gunosy(本社:東京都港区、代表取締役CEO:竹谷祐哉、以下、Gunosy)は、Gunosy内の「Gunosy Tech Lab(読み:グノシー テック ラボ、以下、同ラボ)」にて、「推薦システムのためのマルチリービング手法の提案」(原題:Greedy Optimized Multileaving for Personalization)の研究結果を発表した論文が、推薦システムに関する国際会議 The ACM Conference Series on Recommender Systems (RecSys 2019)にShort Paperとして採択されたことをお知らせいたします。

 

 

 

 

RecSysは、推薦システムにおいて最も権威ある国際会議と言われております。第13回目となる2019年の会議はデンマークのコペンハーゲンで2019年9月16日から20日まで開催される予定です。

 

■研究背景

Gunosyでは「情報を世界中の⼈に最適に届ける」というビジョンのもと、最適に情報を届けられるよう、ユーザーの趣向にあう記事リストのパーソナライズを日々改善しています。その際、アルゴリズムのオンライン評価を行うために、A/Bテスト(※1)という手法を使って検証しておりましたが、多くのサンプル数が必要で時間がかかる傾向にありました。そのため、少数のユーザーでアルゴリズムを正確に評価するオンライン評価手法が必要とされていました。今回の研究では、近年研究が進んでいた マルチリービング(※2)をパーソナライゼーション状況下で適用できるように改良し、本番環境に導入しました。

 

(※1)デザインやクリエイティブが一部異なるものを2パターン用意し、どちらがより成果が上がるかを検証する行為のこと

(※2)複数のアルゴリズムによって生成されるランキングを交互に混ぜ合わせることで、最適なアルゴリズムを探索する手法のこと

 

■論文概要

本研究は同ラボの飯塚 洸二郎を中心に、上席研究員である関 喜史とCTO室の米田 武が共同で研究を行い、執筆されました。

今回採択された論文「Greedy Optimized Multileaving for Personalization」では、マルチリービングの既存手法の高速化と安定化のため、従来の定式化をパーソナライゼーション状況下で適用できるように変形し、その提案手法の有用性をオフライン、オンライン実験により検証しました。これまでニュースアプリケーションでのパーソナライゼーション状況下で、マルチリービングの優位性を実証した事例がなかったため、その優位性を評価した結果を報告しています。

結果として、A/Bテストに比べマルチリービングが効率的に性能を評価でき、ランキングが長く、ランキングの種類が多いものに対しても安定的な結果に導くことを確認しました。今後の課題としては本手法のランキング学習への学習速度向上への応用や、ランキング評価指標(NDCG)など他のメトリクスとの整合性の調査が挙げられます。

 

本研究のアルゴリズムは、実際に本番環境で適応され、推薦システムを改善するために役立っています。Gunosyは今後も推薦システムに関する研究と改善を行い、よりよいサービス提供を行っていけるよう開発を進めて参ります。

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