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2017.11.27
プレスリリース
豊橋技術科学大学と共同研究開始 ウェブコンテンツの需要を計測・予測するアルゴリズムの研究
株式会社Gunosy(本社:東京都港区、代表取締役CEO:福島良典、以下「Gunosy」)は、このたび、豊橋技術科学大学にて計算社会科学を研究する吉田光男助教と、ウェブコンテンツの需要を計測・予測するためのアルゴリズムを開発するため、共同研究を開始いたしましたことをお知らせいたします。
Gunosyでは「情報を世界中の⼈に最適に届ける」というビジョンのもと、機械学習・⾃然⾔語処理の技術を用いたアルゴリズムにより、各媒体社様からお預かりした記事の評価を行い、当社が提供する各サービスを通じてユーザの皆様に配信を行っています。記事の評価においては、当社のサービスにおけるユーザ行動データだけでなく、ソーシャルメディアを始めとしたウェブ上のデータを活用してきました。今回、ソーシャルメディアのビッグデータを活用し、ウェブ上での話題性と実社会との関連性を分析している豊橋技術科学大学の吉田光男助教と共同研究を開始することにより、当社の記事評価のアルゴリズムをより良くすること、またウェブコンテンツの需要の計測・予測をより正確に行うアルゴリズムを開発することを目指していきます。
近年ウェブ上のメディアでは、クリックベイト*と呼ばれる、ユーザのクリックを誘発するような記事への対策が課題となっており、当社のアルゴリズムも同様の課題を抱えています。サービス上での主なユーザ行動は記事のクリックであり、クリックベイトな記事を特定することはユーザ行動データだけでは難しいのが現状です。そこでソーシャルメディアを始めとしたウェブ上の様々なデータと組み合わせることで、クリック以外の指標を獲得し、クリックベイトなニュース記事を特定できるようになることが本研究では期待されています。
*クリックベイト:ニュース記事のタイトルを過剰に表現することでユーザの閲覧行動を誘発し、ユーザが読む前に抱いた期待が、読んだあとに満たされないことによって不快な思いをさせてしまうような記事。内容⾃体に偽りはない。「釣り記事」とも呼ばれる。
株式会社Gunosy共同創業者 開発本部 データ分析部 関 喜史 コメント
「本取り組みは当社として初めての共同研究の事例となります。吉田助教はソーシャルメディアを中心としたウェブ上の事象を計測する取り組みを長く続けているだけでなく、ニュース記事の検索サービスを運営しているなど当社の事業領域や技術的な課題について非常に詳しい方です。本取り組みが当社のサービスをより良いものにするだけでなく、学術的に貢献できるものになることを目指していきます。」
吉田光男助教コメント
「学術研究の意義の一つは、普遍的な現象を明らかにし、社会に還元していくことにあります。今回の共同研究においても、Gunosyが保有する多様かつ大規模なデータを活用しながら、ユーザ行動とウェブコンテンツとの関係に関する普遍的現象を明らかにし、かかる学術成果を公開していきます。」
豊橋技術科学大学大学院工学研究科(情報・知能工学系)助教 吉田光男氏
2014年筑波大学大学院システム情報工学研究科博士後期課程修了。博士(工学)。2011年より日本学術振興会特別研究員(DC1)、2014年より現職。ソーシャルメディアなどのウェブのビッグデータを活用した自然言語処理・計算社会科学に関する研究に取り組むほか、研究成果の応用・実用化のために、現存する日本語のロボット型ニュース検索エンジンとしては最古となるCeek.jp Newsや、日本語の学術文献の社会的インパクトを測定するCeek.jp Altmetricsなどを開発・運営している。人工知能学会研究会優秀賞、Webインテリジェンスとインタラクション研究会萌芽研究賞、データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム優秀インタラクティブ賞など数々の賞を受賞している。学協会の運営にも関わっており、2017年より人工知能学会の代議員を務める。
■会社概要
会社名:株式会社Gunosy
所在地:東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー
企業理念:「情報を世界中の人に最適に届ける」
事業内容:情報キュレーションサービスその他メディア開発及び運営
提供サービス:グノシー、ニュースパス